商品計画と GMROI
商品を適切に管理するためには商品予算計画を立てなければなりません。
この計画は売上高、在庫高、減価、値入高、仕入高の5つの項目から構成されますが、これらの構成要素は全て商品投下資本粗利益率である、通称、GMROI (商品投下資本粗利益率)によって計算されます。
GMROIとは
GMROI (ジーエムロイ)とは小売業経営における商品在庫投資への収益性を示す指標のことで、店舗を運営する上で様々な投資を行います。
その他にも商品の仕入れや店舗設備、広告宣伝などに資金投入を行います。
GMROI (ジーエムロイ)は、商品投下資本粗利益率と呼ばれ、その投資した商品在庫や広告宣伝費などの金額に対しどのくらいの利益獲得があったかを測ることにより、収益性を判断することができます。
GMROI (ジーエムロイ)はさまざまな方法で計算することができますが、最も簡単に考えれば粗利益と呼ばれる売上総利益と平均在庫高の比をパーセンテージで表したものです。
また、売上総利益を商品投資資本回転率で除することによっても求めることができます。
他にも計算方法があり、
GMROI (ジーエムロイ)=売上総利益÷売上高×売上高÷平均在庫高(原価)×100=売上総利益×売上高÷(平均在庫高(売価)×(1-売価値入率)=売上総利益率(%)×商品回転率÷(1-売価値入率)
といった計算方法があります。
さらに収益性を計る指標として交差比率が挙げられます。
これは商品に用いた資金をどのくらいの速さで回収したかを測ることによって資本効率を見る指標のことです。
交差比率とは
交差比率は一般的に売上総利益と商品回転率の積をパーセンテージで表したものです。
しかし、その他にも、
交差比率=売上総利益÷売上高×売上高÷平均在庫高(売価)×100=売上総利益÷平均在庫高(売価)×100
といった計算方法があります。
更に販売効率や資本効率を判断するために用いられる指標が商品回転率です。
一定の期間内に商品が何回転したかを示すものですが、これも様々な計算方法があります。
どのような面から算定するかによって異なりますが、
例えば、売価法によれば、
商品回転率=売上高÷平均在庫高
として求めることができます。
原価法とは
一方の原価法では、
売上原価÷平均在庫高(原価)、数量法では売上数量÷平均在庫高(数量)
として求められます。
この中の平均在庫高は、
(期首棚卸高+期末棚卸高)÷2もしくは各月の期末在庫高の総計÷2
で求められ、更に企業の収益性の重要な指標として資本利益率があります。
売上利益率と資本回転率の比で表され、利益を投下資本で除したものです。
資金計画を立てる際などに検討される指標です。
店舗としては、同じ売れ筋商品であっても粗利益が小さい商品や大きい商品があります。
そういった中で、どの商品を仕入れて取り扱っていくのかといった具合に商品の仕入れを見極めていく必要があります。
難しい指標がたくさんありますが、よく理解し、仕入れの調整や在庫管理といった商品予算計画を立てることがとても重要です。