原価を考慮した売価
商品を販売する際、適正価格を定め販売することによって利益が発生するようにしなければなりません。
この際、定められる販売価格は原価を考慮に入れた上で定められる売価のことです。
このように価格を定めることを値入といいます。
店舗経営を行っていくには値入高予算をも立てる必要があります。
純利益を考慮した上で定める
販売価格の決定は売上の目標と売上目標の原価の差である粗利益目標を基礎に行われます。
営業経費などをまかなう事が求められ、かつその上で純利益を上げることが必要り、その点を考慮した上で定めていきます。
この値入は売価を基準として行うか原価を基準として行うかによって値入率が異なるため、売価を基準とした場合、(額 / 売価)× 100%、原価を基準とした場合は(額 /仕入原価)× 100%で算出します。
ここでの値入率とは商品を仕入れた時の原価と売価の差額の仕入原価に対する比率のことで、粗利益と仕入値の比率と考えることができるでしょう。
値入率の算出方法
また値入率は金額がわからなくても原価か売価が分かっていれば換算して求めることが可能です。
売価値入率=原価値入率÷(100+原価値入率)×100(%)、原価値入率=売価値入率÷(100+売価値入率)×100(%)として求められます。
一般的に値入率と言われた際には売価値入率のことを指します。
更に予算高には仕入れた時点での初回と販売時点での実現とがあり、それぞれに算出方法があります。
商品を仕入れた時に値入を行って価格設定をしたとしても全てがその価格で販売されるわけではありません。
多くの場合は値下げ、値引きなど商品が傷んでしまうからです。
そのため、販売終了時の利益は当初算出していた利益よりも少なくなっていることが容易に想像できます。
実現値入率の算出方法
利益率を向上させるために他にも実現値入率という指標があります。
これは実現値入額と売上高の比で表されます。
算出式は実現値入率=実現値入率額÷売上高×100(%)です。
この売上高は実際の売上の数値を入れます。
実際の売上高は初回設定売価-(値下額+値引額+減耗額)となります。
上記のように値入高予算を決定していきます。
商品の値段を決めるだけでも多くのことを考える必要があり骨の折れる作業ですが、しっかり値入高予算を立てることによって利益を上げることに繋がります。