商圏と地域活性化
どんな種類であれ店舗を建設する際には商圏という事を考えなくてはなりません。
この商圏とは、店舗に来店して頂くために把握しておく集客の範囲のことを指します。
商圏には、一次商圏、二次商圏、三次商圏と3つに分類することができます。
早速、この商圏について、みていきましょう。
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距離によって変わる商圏の種類
商圏とは店舗に顧客が来店する可能性のある地域的な広がりのことです。
もう少し簡単に言えば、その店舗にお客さんが来てくれるであろう範囲の事を指します。
実はこの商圏は店舗からの距離によって三つの商圏に分類することができます。
一次商圏、二次商圏、三次商圏です。
一次商圏は別名、最寄品商圏とも呼ばれます。
一次商圏
あまり距離が遠すぎるとお客さんは来てくれません。
その点を考慮して店舗に近いところに住んでいる人がほぼ毎日来店する可能性のある徒歩10~15分の圏内を一次商圏と呼びます。
先ほど説明したように最寄品商圏とも呼ばれ、この商圏に人口が多いことが望まれます。
地図から地域や距離を把握する
商圏分析の基本として、はじめにすべきことは自社店舗と競合店舗になりうる住所を基に地図上に展開し競合他社の関係性を俯瞰的にみることです。
また、顧客データを基に地図上に展開することで、商圏範囲を事前に確実に知ることができます。
情報のないところからの商圏分析
手元に顧客データもなく、店舗を開設する場所の地域性が分からない場合は、仮の商圏を企てる必要があります。
その場合は単純に半径1キロ~3キロの商圏以外に車で10分~30分圏内など、実店舗に最適な場所を割り出した上で商圏を選択する必要があります。
二次商圏
続いて二次商圏があります。
これは中間品商圏とも呼ばれますが、週に数回来店する人がいる範囲です。
おおよそ車で10~15分程の範囲を指します。
ライバルとなる店舗が近くにある場合には立地が良くても商圏が狭められる恐れがあります。
また幹線道路や河川などの状況によって商圏は広がったり狭まったりするのです。
ですから二次商圏がどの範囲なのかをよく把握しておくことが重要でしょう。
三次商圏
最後の商圏が三次商圏です。
月に数回お客さんが訪れる範囲を指し、車で30~40分程度の事を言います。
このように、商圏の種類について知った上で、商圏内人口や商圏の特性を調査する必要があります。
商圏内の性別、家族構成、年齢構成や行動パターンなどを調べることによって、どのような商品を仕入れたらよいのかを知ることができるからです。
商圏を分析するための法則
商圏を調査する際には、幾つかの法則を理解していると、より詳細な分析をすることができます。
その一つがライリーの法則と呼ばれるものです。
ライリーの法則
この法則は二つの都市がその間に位置する都市から、どのくらいの集客を見込めることができるかという事を法則化したものです。
どちらかの都市への距離が短ければ短いほど、さらに人口が多ければ多いほど顧客をより多く誘致することができることがわかります。
ライリーの法則に対し、ライリー&コンバースの法則があります。
ライリー&コンバースの法則
この法則はある都市からどのくらいの距離まで、集客を見込めるかを算出するために考案されたのがライリー&コンバースの法則です。
この法則も人口が多い都市の方が、より多くの集客を獲得できるということが示されています。
コンバースの法則
さらに小都市と大都市が隣接している場合に、顧客が大都市に流出するか小都市にとどまるかを算出するためのコンバースの法則があります。
この法則も他の二つと同様に、人口の比率によって大きく変動することがわかります。
つまり商圏の人口が多ければ多いほど顧客獲得の可能性が高まるので、商圏とそれぞれの法則についてよく理解し、顧客をより多く獲得できるようにしたいものです。