陳列什器が重要な理由

店舗のディスプレイを見ていると、いろいろな什器が用いられていることが分かると思います。

什器とは一般的には日常使用する家具などのことを指す言葉なのですが、店舗でディスプレイに用いられる什器は商品の陳列用の器具のことを指しています。

店舗内の什器と役割

店舗内ではディスプレイに様々な什器が使用されていますが、それぞれ役割が決まっています。

例えば私たちが普段最もよく目にする什器は陳列棚でしょう。

たいていは金属製の棚が設置されており、その棚の中に商品がたくさん陳列されています。
他の什器にも言えることですが、商品を陳列する際には床上75~135cmのスペースに重点的に販売したい商品を並べることが勧められています。

この部分をゴールデンゾーンと呼び、顧客が最も商品を手に取りやすい範囲であることが証明されています。

ゴールデンゾーンについては、ゴールデンゾーンと商品陳列の種類を理解して購買意欲アップの心理効果を狙うの記事で紹介しています。

また、誰かが陳列棚を眺めていても、人がすれ違えるように売り場を余裕を持って設計することが重要です。

加えて棚が低い方が開放感のある店舗を演出することができ、効果的であるという統計もあります。

店舗内の什器に陳列できる商品数

店舗の面積は限られていますので、陳列できる商品の数も限られるでしょう。
こうしたことを踏まえて店舗内のレイアウトは考えるべきなのです。

ショーケースを上手に利用する

什器の中にはショーウィンドウやショーケースといったものもあります。

目的は、もちろん商品をより魅力的に見せることにあります。

例えば高価な時計や宝石などはケースに入れ、対面形式で販売したほうがより効果的に商品を販売することができます。
自然に対面式で接客することはもちろん、この方法を用いれば万が一の時にも商品を盗難される恐れがありません。

一方衣料品などを販売する場合であればショーウィンドウにマネキンなどを配置して、道行く人に商品を見てもらうことで店舗への興味をわかせましょう。

陳列方法にもムードアップ陳列、ドラマチック陳列などがあり、購買意欲をそそることができます。

加えてステージを用いたり陳列台を使ったりする方法もあります。
売り場の中でも特に店舗内にお客様を誘導しやすい位置に作ることによって、お客様を店舗内に引き込み多くの商品を購入してもらうことができます。

商品陳列については、実店舗における商品陳列 心理的に購買意欲を引き出す方法の記事で詳しく紹介しています。

照明の効果で商品を魅せる

照明を工夫することによって、ディスプレイしている商品を何倍にも魅力的に見せることができます。

照明については、照明の役割と心理的効果とは?店舗のイメージに合った照明とはの記事で詳しく紹介しています。

このように什器を用いることによって商品をより魅力的に見せることによって顧客の購買意欲を高め、売上向上につなげることができるということがわかります。

店舗内の設計を行うときには、どのような什器を使用するかにつ いても十分な計画を練りたいものです。