商品の陳列を工夫して購買意欲を高める

商品の陳列(ディスプレイ)は、お客様に商品を魅力的に見せて、より多くの品物を買ってもらうのに重要な要素です。
ただ適当に並べて置いておけば良いというものでもありません。

しかし店舗によって扱っている品物が違う中で、どのような陳列方法を選び商品を良く見せれるようにすれば良いのでしょうか。

まず、商品の陳列方法にはいくつかの種類があることを理解しておく必要があります。

用途にあった商品の陳列方法を知ることにより、あなたの運営している店舗に合う陳列方法を選びましょう。

売れている商品と錯覚

お店では様々な商品がところ狭しと並べられています。

例えばスーパーでは、果物から野菜、乾麺など数多くの食品を扱います。

普段は綺麗に整列して陳列されている商品が並ぶ中、ある日、山積みになった商品を見かけたら、「特売やセール品、人気商品なのでは?」と錯覚したことはないでしょか?

実際に特売品やセール品ということもありますが、実は新商品で認知度を高めたいがために目立つような陳列をし、お客さんの興味を引いたと言うことが考えられます。
このように心理的な要因によって商品を手に取る人が増えれば、売上につながる大きな効果と言えます。

それでは、他の陳列方法についてもご紹介していきましょう。

エンド陳列で顧客の目線を動かす

エンド陳列とは、連続する商品棚の両端のことをゴンドラエンドといいます。
そのゴンドラエンドに売りたい商品を配置する方法をエンド陳列と呼びます。

興味深いことに人間は、棚の最初と最後の部分は何気なく目止まりする習性があります

その習性を利用して、見て欲しい(売りたい)商品をゴンドラエンドに置くのです。

ジャンブル陳列でお得感

ジャンブル陳列という方法はご存じでしょうか。
ジャンブル陳列とはかごやワゴンに投げ込んだままの状態にしておく方法です。

子供向けのお菓子や、賞味期限が近くなって安売りしているものなどでよく見かける陳列方法ですね。

この方法では棚の列を乱してしまう恐れがないため、お客様が好きな商品をワゴン内から気兼ねなく探せるというメリットがあります。
何が置いてあるか一見分かりませんが、宝探し感覚で商品を探し発見することで購入に繋がるのです。
量感陳列の代表的な方法とも言えます。

島出し陳列で通路を少し戦略

さらに島出し陳列という方法があります。

島出し陳列とは、通路にわざとはみ出させて並べる陳列方法です。
お客様の導線上に商品置くことで目につくように配置します。
特ににセールや特売を行う時の陳列に使われます。

島出し陳列は、目止まりしやすく、活気が出ますが、背後の商品が見えなくなることで注目度が下がるなど、お客さんの行動や導線には細心の注意必要です。

ステージ陳列

ステージ陳列はその名の通り、ステージを設置して並べます。

それだけではなく、照明などで演出をすることによって、より、商品を魅力的に見せることが可能です。

まさにアイドルがステージに立つイメージです。

ステージ陳列は、よく目につきやすいような場所やお客さんの回遊率が高い場所に設置するのがポイントです。

ゴンドラ陳列

ゴンドラ陳列は一番オーソドックスな陳列で、商品を主体に並べる方法です。

最も一般的で定番に使われている陳列方法と言えます。

また、ゴンドラ陳列は規則的に綺麗に並べるため、商品が傷みにくく崩れにくいと言う特徴があります。

但し、規則正しく並べらているだけに欠品の際は目立ってしまうため、こまめな商品の補充が必要不可欠です。

カットケースでコスト削減の商品陳列

その他にも、カットケースという方法もあります。
これは入荷したダンボールなどの箱をカットしそのままの状態で陳列するという方法です。
コストが全くかからないというメリットがあります。

最後の砦はやっぱりレジ付近

最後はレジ付近の陳列です。
レジの付近に比較的小さな商品を並べます。
スーパーマーケットなどでは、場所を取らないガム、タバコ、乾電池などが主に対象となっていることでしょう。

レジの会計を待っているとき、買うつもりが無かったのについついカゴに入れてしまった経験がある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
このような方法を駆使することで、購入点数や購入金額は上昇していきます。

見やすい、選びやすいというのは購入する側にとって、とても重要なのです。

商品陳列方法で変わる売上

何気なく買い物しているようでも、商品を並べる棚の使い方や商品の並べ方一つで売上がいとも簡単に変動します。

ある商品を売りたいと思い、2列づつ商品陳列したいたところ、5列に変えただけで売り上げが2倍近くにもなったというケースがあります。

このようなケースは意外と多く、人は多く目につく商品の方が「売れている商品」=「人気の高い商品」だと錯覚を起こします。
そのため、このように商品陳列の数を増やしただけで、売り上げに結びつくのです。

まとめ

今回は商品の陳列方法についてご紹介しました。
商品の陳列方法によって、実際に売上が左右することもしばしば見受けられます。

ほとんどの方法がコストをかけるものではありませんから、少し工夫するだけで売上を伸ばすことができるかもしれません。

ぜひ陳列の方法によってもたらさられる効果について理解し、こだわって商品を並べることにより、業績を伸ばしていきたいものです。