価格設定にまつわる要素
店舗運営している人が商品の価格を設定する時には、実にさまざまな要素を考慮しなければなりません。
商品価格を決定する際に行われる価格政策とは何でしょうか。
また設定されたものには、どのような種類があるのでしょうか。
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ロスリーダー方法
まず挙げられるのがロスリーダーと呼ばれる方法です。
別名おとり価格政策といいます。
これはある商品を原価以下の非常に安く販売します。するとそれを目当てにお客さんが店舗にやってきます。
その時、非常に安い商品以外のモノも一緒に購入する形をとることで、結果的に利益を上げるという方法です。
例えば家電量販店などでは、普段では絶対に有り得ないような価格で家電を販売していることがありますが、それはこのロスリーダー政策をとっているのです。
EDLP 政策
次に EDLP 政策があります。
これはエブリデイ・ロー・プライスと呼ばれるもので、商品を常に安く販売し、顧客に低価格戦略に対する取り組みをアピールするという方法です。
アメリカで生まれた価格政策の方法ですが、比較的大きな店舗に向いている方法だといえます。
コンビニやスーパーなどのプライベートブランドなどが、これに当てはまります。
商品種類のボリュームも重要
商品の種類をどのくらいにするかということも重要です。
それを考慮するために大切な指標がプライスラインと呼ばれるものです。
これは一品種の商品価格がどのくらいの種類に分かれているかということを示します。
例えばソファーが低(5,900円)、中(49,800円)、高(119,000円)の値段で販売されていればラインは3ということです。
最も商品を選びやすいのはプライスライン3と言われています。
これが5~7になると選ぶ楽しさが加わります。
それ以上になると商品数が多くなりすぎて、逆に選びにくくなってしまうでしょう。
商品の細かい選定が決まったらプライスゾーンを決定する
加えてプライスゾーンも考慮しなければなりません。
プライスゾーンとは、その店舗で扱われている商品全体の上限金額と下限金額の幅という意味です。
多くの品目を扱っていればいるほど広くなる傾向があります。
デパートや百貨店などはプライスゾーンが広く、専門店などはプライスゾーンが狭い傾向があることが分かるでしょう。
価格比較表示
価格比較表示とは、他店との価格の差を表示することによって、よりお客さんの興味を引き寄せることのできる方法です。
家電量販店などでは他店との金額(ポイント)差を強調して、お客さんの購買意欲をそそることが頻繁に行われています。
高級ブランドなど品質に一定の評価がある店舗であれば、1~2割程度下げて販売するオフプライスという方法をとることもできます。
そのような店舗でなくても理由があって処分品となってしまったものを低価格で販売するディスカウントを行っていることがあります。
このように商品の価格設定の方法は様々あります。
ただ漠然と商品価格を決めるのではなく、自分の店舗のイメージやブランド力を考慮して決定するようにしましょう。